黒部市立宇奈月小学校

基本コンセプトとして、子どもたちの育成環境づくり必要な視点（体験する場づくり、交流の機会づくり、安全健康な環境づくり）と、新しい学校づくりに必要な視点（地域に開かれた学校づくり、環境に優しい学校づくり、教育方法の多様化と情報化に対応する学校づくり）から、子どもたちが自ら考え、学ぶことができる、新しい教育にフレキシブルに対応できる、オープンスペースとクラスルームが一体となった学習空間（学年ユニット）を整備しました。 この学年ユニットには、せんせいコーナー、教材コーナーが設置され、ここを基点に、校舎中央のメディアセンターから、ワークスペース・メディアといった拡張学習スペースを備えた特別教室へと連続的につながる、小さな「街」を回遊するような学習空間構成がこの小学校の特色です。 また、地域のコミュニティーづくりの核となる小学校として、地域交流室や歴史展示とともに、地域開放しやすいように、各ゾーンがフレキシブルに区分利用できる構成です。 建物前面の「雁木」や、深い庇やバルコニーは、雪国独特の気候からこどもたちと建物を守ります。２階のデッキテラスや、中庭とプレイグラウンドにつながるピロティーは、内外部をつなぐ半屋外空間としてさまざまな学習活動に利用でき、こどもたちの生活空間を広げる地域の風土に配慮した空間です。 黒四ダムに代表される、電源開発とともに発展し歴史作られてきた、モダニズム建築の名作も現存する地域の小学校として、「新鮮」なデザイン表現、シンプルでダイナミックな建築空間の構成としました。